MARTIN MARGIELA : THE EARLY YEARS, 1988-94

2025.01.31 Journal by Wolf and Wolff

「MARTIN MARGIELA : THE EARLY YEARS, 1988-94」がMAURICE AUCTION主催の下、先週末パリ開催され、参加してきました。

1990年前後の、マルタン・マルジェラ氏がクリエイティヴに全力で携わっていた初期のコレクションアイテム、またショーには登場するも製品化はしなかった一点物とされるようなピースや、さらには直筆によるデザイン画ファイル(かなりのボリューム)など、その数なんと約270点。「あの時代」にコレクション誌を擦り切れるまで眺めていた少年少女からしてみたら久しぶりにエキサイトしたニュースだったのではないでしょうか。

僕も世代的にその一人ですが、この日会場にいてそれとは別の視点で僕が感じたのは、もしかすると、ほんとにもしかすると、こういうことがアートシーンのネクストに成りうるのではないかと思ったんですよね。バンクシーもきっと最初はこうだった、というか。
現代のあらゆるハイエンドの(ほぼ実態の無いものばかりですが)中心にいる、そして主役とされているリッチでグローバルネイティブな若者達が、次に一体どういうことを新しいと感じたり、「これはホンモノだ、これが芸術だ」と認識するのか。かつてはファッションシーンとアートシーンとでは支持層に絶対的な隔たりがあったように思いますが、あらゆる分野でエボリューションが起こりやすい今、今日の話で言ったらジョン・ガリアーノやレイ・カワクボ、ラガーフェルドにマックイーンなど一握りのデザイナーの一部の作品が、アートとしてのスタンプを押される日が近いのかもしれない。オークショニアの力強いハンマー音が響く中、そういうことを肌感覚ですが、感じました。

この日僕が落札したのは、1988年にマルジェラ氏が自身のブランドをこれからスタートさせるにあたり、ロゴのパターンを複数考えていたようで、それらが記されたノートのようなもの。やっぱり、マルジェラと言ったらタグですから。
お店のショーケースに飾るのが楽しみ。

その帰り、パリの友達で時計好きのみゆきちゃんとF.P.JOURNEに。場所が凄いですね、なんと大統領官邸の近所なんですね。そのあとランゲに行ったり、基本的にビンテージしか巻かない僕には中々興味深いウィンドウショッピングでした。

PGケースにブルーグレーのようなダイヤルが入ったこのランゲ1は美しかったですね。

Journal by Wolf and Wolff
instagram Threads